10-2 温泉

温泉とは、地面より湧き出たお湯で、お湯の中には地中の色々な物質が混ざっていて、入ると様々な効能が得られます。 日本には、3000カ所を超える温泉地があり、非常に多くの日本人が「温泉」を愛しています。 

温泉が日本人の間で広まった理由は温泉が単純に気持ちよいだけではなく、中世傷ついた侍の湯治としても利用されたことや、太古から文献に書かれていたことも理由に挙げられるでしょうね。

この章では、温泉についてまとめてみますので、是非参考にしてみて下さい。

温泉の種類とその効能

温泉には色々な効能があります。 特に治療のために入る温泉のことを「治療泉」と呼ばれ、その効果は含まれる化学成分の種類や量によって違います。 かつて侍も利用していた温泉の効能、是非とも皆さんも体験してみて下さい。 中には女の人にはうれしい肌に良い温泉もありますから、温泉を選ぶときに目的の温泉がどのような効能を持つのか調べてみるのも良いのではないでしょうか?

温泉の種類ごとに、効能とコメントをまとめてみましたので参考にしてみて下さい。
種類効能コメント
塩化物泉慢性皮膚疾患、やけど、切り傷、貧血症、月経障害、慢性婦人疾患塩分が皮膚に付着するので汗がなかなか蒸発せず、保温効果があります。
炭酸水素塩泉慢性皮膚疾患、糖尿病、痛風、やけど、切り傷皮膚の脂肪や分泌物をきれいにするので肌が滑らかになります。 「美人の湯」と呼ばれます。
硫酸塩泉慢性皮膚疾患、高血圧、糖尿病、痛風、やけど、切り傷、月経障害、慢性婦人疾患切り傷・やけどに効果がある温泉が多く「きずの湯」などと呼ばれます。
単純温泉動脈硬化症、高血圧、慢性皮膚疾患、糖尿病、やけど、切り傷、月経障害、慢性婦人疾患一般的に体に強い刺激を与えない一般的な温泉です。
硫黄泉動脈硬化症、高血圧、慢性皮膚疾患、糖尿病、痛風、月経障害、慢性婦人疾患硫化水素の臭い(卵の腐ったような特有の臭い)がする温泉です。 酸化すると、湯の中に黄白色の硫黄の沈殿が見えることがあります。
含鉄泉慢性皮膚疾患、貧血症、月経障害、慢性婦人疾患湧出た時には無色透明でも、時間の経つと酸化されて茶褐色に変化する温泉です。
酸性泉慢性皮膚疾患、糖尿病、切り傷、貧血症、慢性婦人疾患日本以外の国にはあまりありませんが、日本では各地で見られる強い酸性の温泉です。
二酸化炭素泉動脈硬化症、高血圧、やけど、切り傷入っていると炭酸ガスが肌にまとわりついて心地よい刺激が感じられることから、「泡の湯」と呼ばれている温泉です。
放射能泉動脈硬化症、高血圧、慢性皮膚疾患、糖尿病、痛風、慢性婦人疾患小水の出がよくなり、尿酸を尿から出すので昔から「痛風の湯」といわれてきました。 温泉中に含まれる放射能は、湧き出した後は空気中に散ってしまうので全く心配はありません。

ちなみに、「疲労回復」「腰痛」「筋肉痛」「神経痛」「関節痛」「四十肩・五十肩」「冷え性」「痔」「打ち身ねんざ」は、どの温泉につかっても得られる効能です。

いかがでしょう? 温泉には色々な効能がありますから、昔傷ついた武士が訪れたのも納得がいくかと思います。 もしも、体のどこかに具合の悪い場所があれば、侍のように温泉に浸かって治してみてはいかがでしょうか?

温泉に持って行く物

温泉に行くときには一体何を持って行けばよいのでしょうか? 日本人が温泉に行く時に持って行く物としては、「バスタオル」「小さいタオル」「石鹸」「シャンプー」「リンス」でしょう。 ただし、旅館に付いている温泉などの場合には、これらの物を借りることができる場合もあります。

この持ち物の中で一番忘れていけないのは小さなタオルです。 これは、温泉に入る前に体を洗うときに利用したり、出るときに最初に体を拭いたり、なにより体を隠したりと大活躍します。

温泉の入り方

では、実際に温泉の入り方です。 後で書いているマナーと一緒に読んで下さいね。

  1. 温泉場への到着直後、食後や飲酒直後の入浴は避けて、1時間ほどの休憩をとります。
  2. 脱衣所で着ているすべての服を脱ぎ、脱いだ服はロッカーにしまいます。 ロッカーに鍵が付いている場合には、施錠した鍵は腕に付けて温泉に持ち込みます
  3. 脱衣所からはシャンプー・リンス・石鹸と小さなタオルを持って温泉に向かいます。 このとき、タオルで体を隠すようにする方がよいでしょうね。
  4. まず、最初に体と頭を洗います。 シャワーが付いていればシャワーを利用し、シャワーがなければ桶で温泉の湯を汲んで洗って下さい。
  5. 温泉に入る前にはまず体にお湯をかけます。 これは「かけ湯」と呼ばれ、体の汚れを洗い流すだけではなく、お湯の温度に慣らすためにも重要です。 足の先の方から徐々に体の上の方へ何度もお湯をかけます。 そして、最後に頭も忘れずにお湯をかぶりましょう。 10〜20杯もかぶるとお湯に入るための十分な準備運動がわりになります。 冬場や熱い温泉では特に頭からかぶることを忘れないようにしましょう。
  6. タオルは入れずに、温泉にはゆっくりと静かに入ります。 その場合、おへその少し上までお湯につかる「半身浴」が体に無理のかからない入り方です。 特に心臓や肺などが弱っている人には必要になります。
  7. 温泉から出たら、まずは自分が持ってきた小さなタオルで体の水分を拭き取ります。 体から水がしたたり落ちなくなってから脱衣所に戻りましょう。 
  8. 服を着たら水分補給を忘れずに!

温泉でのマナー

温泉の入り方の次には温泉のマナーについてまとめてみます。 マナー違反を箇条書きにしてみますから、目を通してみんなで温泉を楽しみましょうね。

有名な温泉地

最後に日本で有名な温泉地を地図でまとめてみましょう。

登別別府草津有馬道後は歴史の古さと知名度からみて、Top 5としても差し支えはないでしょう。

これらの温泉地の場所は次の通り! 近くに遊びに行ったら是非とも温泉に浸かりましょう! 日本の温泉文化を楽しむことが出来るだけではなく、旅の疲れもとれますから一石二鳥ですね。

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