1-3 四季

日本の四季は、沖縄の様に常夏の地域を除いて変化に富み、訪れた人の心を奪います。 春の桜、夏の若葉、秋の紅葉、冬の雪…どの季節でも皆さんはきっと日本の自然を楽しむことができることでしょう。 この章では日本の四季の魅力を「自然」と「イベント」についてまとめてみます。

日本の春は立春(2月4日頃)から立夏(5月6日頃)までと言われますが、実際の習慣に合わせると3・4・5月でしょうか。 春は元来農業国家であった日本にとって、長い冬が明け、新しい一年の始まりの季節です。 また4月から日本では学校に入学し、学校を卒業した学生が働き始めます

田んぼでは、水を入れ田植えが始まります。 田植えが終わったばかりの田んぼにはオタマジャクシが泳いだりするのも春ならではですね。

自然

日本の春は梅の花の開花と鶯のさえずりによって始まります。 この鶯は古来よりさえずりの美しさから日本人に愛されてきました。 この春の始まりに皆さんが山に登る機会があればきっとそのさえずりを聴くことができることでしょう。

梅の花の次に春を告げるのは桜です。 4月の入学式の時期に満開に咲いている桜は、見ているだけで新しい何かが始まる感じがします。 是非とも春のメインイベント「花見」はしておいて下さい。

イベント

節分(2月4日)
かつて農業国家だった日本は春の始まりを大切にしていたこともあり、立春(2月4日)に「節分」と呼ばれる邪気を払い幸いを願う行事を神社やお寺、更にはいくつかの家庭でも行います。 節分では「鬼は外。 福は内。」と叫びながら煎った大豆「福豆」を家の中から鬼に投げつけ、家の外に追い出します。 家の中で福豆を投げるので部屋の中には福豆が散らばります。 この散らばった福豆を自分の年齢の数だけ食べ、その年の健康を祈願します。 皆さんがもしもホストファミリーと一緒に生活したり、日本人と一緒にパーティをする機会があれば一度楽しんでみて下さいね。

花見(桜の開花時期)
日本人は桜の花を愛します。 実際に日本中の公園、お城や川の土手まで色々な場所で桜の木を見ることができます。 この花見とは、お酒や食べ物を持って桜の花を見てみんなで楽しむためのイベントです。 この季節、桜の木がたくさん植えられている場所には屋台がでています。 色々な屋台ならではのメニューがありますから、それも楽しんでみて下さいね。 もっとも、「花より団子」と言う言葉があるように食べたり飲んだりすることが目的の人もいますけどもね。 ここでのマナーは桜の木の下を汚さないこと。 きちんとゴミはゴミ箱に捨てるか持ち帰りましょう。

ひな祭り(3月3日)
女の子がいる家で、雛人形と呼ばれる人形や調度品を具え、菱餅、白酒、桃の花をお供えして、幸福・成長を祈るイベントです。 もしも、皆さんが日本語学校に通っていたらひょっとしたら楽しむことができるかもしれません。

端午の節句(5月5日)
日本では男児のお祭りとされて、甲冑や武具、鎧甲を着た武者の五月人形を飾り、鯉のぼりと呼ばれる鯉の形をした長旗を立てて男児の成長を祝います。 この日はちまきや柏餅を食べます。

日本の夏は一般的には6月から8月までを指します。 日本の夏は蒸し暑く蚊がいるため過ごしにくく感じるかもしれませんが、その一方で夏休みがあり「七夕」「花火」や「お盆」と楽しいイベントは目白押しです。

InahoInSummer夏の田んぼには、大きく成長した稲の姿を見ることができます。 風になびく稲は独特の美しさがあります。

自然

春に芽吹いた山の木々が、初夏にはその新緑で山を彩ります。 その新緑も夏の盛りに向けて深くなっていきます。

もしも皆さんが初夏に山に遊びに行く機会があれば、是非暗くなるまで山にいてみて下さい。 運が良ければ「」を見ることができますよ。

また、日本台風の被害を受けるのもこの季節ですから、旅行のプランを立てる時には台風の情報をチェックしましょう。

イベント

七夕(7月7日)
天の川の両岸にある牽牛星と織女星が年に一度7月7日の夜に再会するという、ロマンチックな星をまつる年中行事です。 この日はクリスマスツリーのように竹に飾り付けをし、星に願いを短冊に書きます

花火
日本各地で真夏の夜空を彩るために花火が打ち上げられます。 この打ち上げ花火は大きな大会では数万発打ち上げられますから、機会があれば是非大きな花火大会に足を運んでみて下さい。 ちなみに、日本には色々な種類の花火があります。 コンビニでも花火を買うことができますから、日本人の友達を誘ってみんなで楽しんでみると面白いですよ。

お盆(8月15日前後)
お盆とは祖先の精霊を迎え数日一緒に過ごす日本の仏教行事の一つです。 日本人の宗教「神道」は他の宗教を自然と取り込んでしまいますから、「自分は仏教徒ではない」と言っている家庭でも普通にお盆をします。  ちなみにこのイベントでは、初日には家の前で迎え火を焚き先祖の精霊をむかえ、最終日には精霊を送るために送り火を焚きます。

日本の秋、それは日本の習慣では9月から11月までの3ヶ月間を指し、農作物の収穫の季節であり、紅葉で山が染まる季節です。

WindowInAutumn収穫の季節ですから、茸や果物、そして魚等々色々な秋の味覚を楽しむことができます。 また、季候も生活しやすくなりますから運動、勉強など物事がはかどる季節と言われています。

InahoInAutumnこの時期の田んぼでは黄金色に実った稲を見ることができますから、刈り取られてしまう前に一度見てみて下さい。

自然

やはり秋と言えば、もちろん紅葉が一番見応えがあるでしょう。 それに加えて、実は「秋の名月」と言われて月も見頃です。 月の夜空に、更に虫の音が入ればさらに風流というものです。

秋の紅葉の時期には、各地で夜の紅葉をライトアップしています。 ライトアップされた紅葉の美しさは言葉になりません。 一度は鑑賞してみたいものですね。

イベント

紅葉狩り
AutumnLeaves紅葉狩りとは、山野に紅葉を訪ねて鑑賞することです。 もちろん山奥まで紅葉を見に行けば、雄大な紅葉を楽しむことができますが、個人できにお勧めしてみたいのは大きなお城やお寺にライトアップされた紅葉を見に行くというもの。 これは山の雄大な紅葉とは異なり、計算された美の演出を楽しむことができます。

月見
月見とは月を眺めて鑑賞することですが、中でも一年でもっとも美しいとされているのが「秋の名月」です。 この秋の名月を観賞する際には、ススキと秋草をいけ、月見団子や里芋、柿などの秋の果物をお供えします。 日本各地に月の名所と呼ばれる場所もあり、古くから楽しまれている秋のイベントの一つです。

日本の冬は12月・1月・2月を指し、この季節には一部を除く日本各地で雪が降り、山岳部でスキーを始めウィンタースポーツが楽しめるようになります。 また、日本酒や魚が美味しい季節となりますから、色々な冬ならではの日本食に挑戦するチャンスでもあります。

田んぼでは、既に秋に稲が全て刈り取られてしまっていますから、地面が雪に覆われて雪の草原となっているはずです。

自然

日本の冬は雪が降る直前までは木々に葉が無いためか、どこか物寂しく見えるものです。 しかし、雪が降ると風景は一変し、積もった雪で建物や景色が美しく変わります。 もしも本当に日本の冬を楽しみたいのであれば、雪の山にある小さな村に立ち寄ってみてはいかがでしょうか? 雪が降り積もる音が聞こえるような静寂の中、他国にはない趣を楽しむことができます

イベント

クリスマス(12月24日)
キリスト教のイベント「クリスマス」も、多神教国家日本では祝われます。 日本の場合は、クリスマスは主に恋人同士で過ごすためのもので、一緒に旅行に行ったり、プレゼント交換をしたりします。 もちろん子供が小さければ、家族で過ごします。

大晦日(12月31日)
一年の最後の日で、新年を迎えるための全ての準備を整えます。 夜には「年越しそば」と呼ばれるそばを食べ長寿を願い、お寺では「除夜の鐘」を108回ならして煩悩解脱を祈ります。 もちろん皆さんも夜の22時や23時にお寺に行けば除夜の鐘を撞くことができますから、一度は撞いてみてはいかがでしょう?

正月(1月1日)
日本の正月はお盆と共に二大年中行事となっているため、お盆と同じように親戚一同が集まり年の始まりを一緒に祝います。 この日は門松を飾り、「初詣」として一年で最初に神社にお参りに行きます。 正月には「おせち料理」と呼ばれる特別な料理がでます。 この料理は、正月は女の人も家事をしなくても良いように、前の年に料理をしても日持ちする日本古来のちょっと高級な保存食のようなものです。

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